舞台監督の仕事を一言で説明するのは難しい。
PAや照明、楽器の運搬・管理などの実務はそれぞれの担当者に任せたとしても、それ以外のすべてのステージに関わる仕事の全体を把握して見ていくのが舞台監督の仕事である。
ステージディレクターとも呼ばれる
最近ではステージディレクターと呼ばれるこの仕事は、アーティストのパフォーマンスをサポートする裏方だ。
ホールや主催者との打ち合わせ、アーティストとのコミュニケーション、コンサートの仕込から終了までの進行表作成、当日はリハーサルから本番の仕切りはもちろん、タイムキーパーまでもこなしてしまう。
舞台とステージングに関する全てのスタッフの仕事ぶりやステージ作りの進行中に起こる全ての事柄を把握し、統括・前進させる役割を担っている。
最近では、アーティストのキャラクターグッズの販売なども多いため、ロビー展開も重要な要素となっている。
そのアルバイトの人たちへの指示、お客さんの動きなども頭に入れなくてはならない。
もう一つの大切な仕事
でも、実は舞台監督にはもう一つ重大な仕事が隠されている。
コンサートやツアーのコンセプト作りとその具現化だ。
だから、お客さんが楽しんでいるコンサートのすべてを、最初から最後まで仕切る唯一の人物なのだ。
アーティストが演出家を兼ねることが多くなってきた現在のコンサート制作の現場では、信頼の厚い舞台監督がアーティスト側の意見を聞きながら、実質的な演出家の役割を担当していることも多い。
PAやレコーディングスタッフからの転身
現在活躍している舞台監督にはイベンターやPA、レコーディングスタッフなど舞台演出の分野以外からの転身組も多いのだが、これもアーティストがコンサートのノウハウより舞台監督とのコミュニケーションを重要視しているからだ。
その意味では、技術よりも人生経験が必要になってくる。
舞台監督会社への就職
コンサートの仕掛け人、舞台監督への近道は、舞台監督が所属している「舞台監督会社」に就職することだ。
そこでアシスタントとして働き、経験を積み、アーティストから認められれば舞台監督になれる。
最初はアルバイトで
正社員ではなく、アルバイトで潜りこむというケースも多い。
現場では体育会系のノリが好かれる?
そして舞台監督会社への就職
最初は舞台制作からスタート。
舞台監督のアシスタントに付きながら、経験を積んでいく。アーティストに指名されれば一人前だ。