時代が生み出した職業
マニピュレーターという仕事は、あまりなじみのない、イメージしにくい職業だが、
それは現代のテクノロジーが生み出した職業の一つだ。
この仕事を簡単にいえば、レコーディングの現場で、コンピューターやシーケンサー(シンセサイザーなどを自動演奏するための機材)などを操作することだ。
こうしたマシンは、今日のレコーディングには欠かせないもので、マニピュレーターはリズムのループや曲のベーシックな部分を作ったり、ハーモニーの色付けをしたりして、アーティストをサポートする。
マニピュレーターってどんな人が多いの?
コンピューターを操作する人、というと、理工系のちょっと機械おたくっぽいタイプの人を想像してしまうかもしれないが、実際はそうでない場合が多い。
機械の知識はもちろん必要だが、それと同時に音色や音質、フレーズなど様々なアレンジのアイデアを出しながら、ミュージシャンとともに楽曲を作り上げていくのだから、当然感性や音楽的知識の部分も重要になってくる。
楽器を持たないミュージシャンといってもいいだろう。
打ち込みセンス良く、効率的に取り入れることが当たり前となったこの頃では、音楽が関係する様々な場所で大活躍しているのがマニピュレーターなのである。
マニピュレーターひとりで曲を完成させることも多々ある。
最近はほとんどの曲にマニピュレーターが関わっている
また、ちょっと聴いただけでは打ち込みとはわからない曲も多くなった。
これは機材の発達と同時に、マニピュレーターのセンスや技術もアップしていることの証明だろう。
これからマニピュレーターを目指すのなら、センス、技術、知識を磨いておくことを勧める。
とはいえマニピュレーターの重要性は今後ますます増していくことは間違いない。
ちなみに「MANIPULATE」には、ごまかす、小細工をするという意味もあるのが面白い。
これからもクールなごまかしや、オシャレな小細工をたくさん聞かせてもらいたい。