「PAって何ですか?」と聞かれて、あなたは何と答えるだろう。
「コンサートやライブでステージの両脇に積んであるスピーカーの事でしょ」という人もいれば「会場の真ん中で赤や緑や黄色の小さなライトが付いている機械の前に座っている人の事でしょ」という人もいるだろう。
これらは両方とも正解である。
PAとは音響機材であり、音を作る人である。
PAとは、コンサートやライブで使用する音響機材の事でもあり、それを操り「音を作って」行く人の事でもある。
では、PAは実際にどのように音を作っていくのだろうか。コンサートやライブでサウンドを観客により大きく聴かせること、と思っている人もいるかもしれない。
しかし実際は、会場の隅々まで音が自然かつ明瞭に届くようにシステムを組むことがコンサート・ライブPAの本質なのである。
アーティストを理解する
また、観客への音だけでなく、アーティストのサウンドを十分に理解したうえで、彼らが自然に演奏できるステージを作っていくこともPAの重要な仕事である。
海外の有名アーティストが来日する際、PAも一緒に連れてくるのはこのためだ。
日本でもビッグアーティストのほとんどが、指名したPAと共にライブツアーに出ている。
良い面を引き出してくれるPAは、アーティストにとって何よりの味方なのだ。
音響工学の基礎知識や楽譜の理解力、楽器の基礎的な知識
そんな重要な役割を担うPAだからこそ、音響工学の基礎知識や楽譜の理解力、楽器の基礎的な知識が必要とされる。
しかし、PAの仕事を実際に身につけるには、ライブ現場で自分の体で身につけていくしかない。
PA専門の会社やライブ制作会社のPA部門では、入社してから3~5年はアシスタント期間である。
主な仕事は音響機材の搬入・搬出。かなり体力を使う仕事である。
こうした期間に現場の空気に触れ、ノウハウをつかんでいくのだ。
学歴は関係なし!実力がすべて
学歴など一切関係ない。
一日でも早く、一回でも多く現場で経験を積むこと。それがPAになる為に一番重要なことなのである。
そして、晴れてPAエンジニアになったあかつきには、自分の作った音に対しる観客の反応を間近に見ることが出来るのだ。